2009.09.29 カテゴリ: 魚類
カネヒラは釣れなかった
2009.09.28 カテゴリ: 昆虫類
ミヤマアカネ<深山茜>
8月9日、トンボ科アカネ属のミヤマアカネというトンボがいた。
体長3.5cmほどのやや小型のトンボで、成虫は6~11月に見られる。

この個体は早朝に植物の上でジッとしてた。
羽も柔らかかったので、羽化して間もない未熟な個体だと思う。

ミヤマアカネを捕まえた場所。上江津湖に加勢川が流れ込むところで、水生植物や大きな樹木が茂っている。向かって左手が江津塘。
他のアカネ属のトンボは止水域で見られるが、ミヤマアカネは低山地や山麓の緩やかな流れに生息するという。

羽の先の少し内側に褐色の帯があるのが特徴。
未熟な内は雄雌ともに体色は褐色だが、成熟するとオスは全身が赤くなる。
2009/08/09撮影
参考文献:トンボのすべて改訂版 井上清・谷幸三共著 トンボ出版、
くまもとの自然シリーズ1 江津湖の自然 監修 熊本大学名誉教授 吉倉眞/発行 熊本生物研究所
体長3.5cmほどのやや小型のトンボで、成虫は6~11月に見られる。

この個体は早朝に植物の上でジッとしてた。
羽も柔らかかったので、羽化して間もない未熟な個体だと思う。

ミヤマアカネを捕まえた場所。上江津湖に加勢川が流れ込むところで、水生植物や大きな樹木が茂っている。向かって左手が江津塘。
他のアカネ属のトンボは止水域で見られるが、ミヤマアカネは低山地や山麓の緩やかな流れに生息するという。

羽の先の少し内側に褐色の帯があるのが特徴。
未熟な内は雄雌ともに体色は褐色だが、成熟するとオスは全身が赤くなる。
2009/08/09撮影
参考文献:トンボのすべて改訂版 井上清・谷幸三共著 トンボ出版、
くまもとの自然シリーズ1 江津湖の自然 監修 熊本大学名誉教授 吉倉眞/発行 熊本生物研究所
2009.09.25 カテゴリ: 甲殻類
ヒラテテナガエビ(テナガエビから修正)
加勢川を下りつつ芭蕉園を過ぎ、左岸から湧水が合流する通称「石垣」。
本当は石垣なんかじゃないが、大岩が護岸ブロックに接してゴツゴツしているのでこう呼んでいた。
写真には写っていないが、大岩の周囲は掘られて深く、釣りのよいポイントだった。

岸際の水草の下でタカハヤを捕まえた。
今回は撮影用の観察ケースを手に入れたので使ってみた。

同様に岸際の水草の下で珍しくテナガエビヒラテテナガエビが捕れた。
ヤマトテナガエビともいわれる。

体長70-90mm。

一般に河川の河口から上流域まで生息する。テナガエビが流れの緩やかな砂泥底を好むのに対し、ヒラテテナガエビは流れのある石礫底を好む。
昼間は岩の下などに隠れ、主に夜間行動する。
繁殖期は3-9月。
両側回遊型であり、ふ化した幼生は一度河川汽水域まで下ってから、遡上を開始する。

ヒラテテナガエビは第2脚が太く、その掌部が少し横扁していることでこの名がついた。
額角の上縁には9-12個の歯があり、このうち4-5歯は眼窩より後ろにある。下縁には2-4個の歯がある。ハサミには大きな歯が1-2個ある。
子供時代は、父につれられ緑川にテナガエビを釣りに行っていた。
2009/09/19撮影
参考文献:
かごしま自然ガイド 淡水産のエビとカニ 鈴木廣志・佐藤正典著 西日本新聞社
川の生きもの図鑑 鹿児島の水辺から 鹿児島の自然を記録する会編 南方新社
川の生物図典 リバーフロント整備センター編 山海堂
本当は石垣なんかじゃないが、大岩が護岸ブロックに接してゴツゴツしているのでこう呼んでいた。
写真には写っていないが、大岩の周囲は掘られて深く、釣りのよいポイントだった。

岸際の水草の下でタカハヤを捕まえた。
今回は撮影用の観察ケースを手に入れたので使ってみた。

同様に岸際の水草の下で珍しく
ヤマトテナガエビともいわれる。

体長70-90mm。

一般に河川の河口から上流域まで生息する。テナガエビが流れの緩やかな砂泥底を好むのに対し、ヒラテテナガエビは流れのある石礫底を好む。
昼間は岩の下などに隠れ、主に夜間行動する。
繁殖期は3-9月。
両側回遊型であり、ふ化した幼生は一度河川汽水域まで下ってから、遡上を開始する。

ヒラテテナガエビは第2脚が太く、その掌部が少し横扁していることでこの名がついた。
額角の上縁には9-12個の歯があり、このうち4-5歯は眼窩より後ろにある。下縁には2-4個の歯がある。ハサミには大きな歯が1-2個ある。
子供時代は、父につれられ緑川にテナガエビを釣りに行っていた。
2009/09/19撮影
参考文献:
かごしま自然ガイド 淡水産のエビとカニ 鈴木廣志・佐藤正典著 西日本新聞社
川の生きもの図鑑 鹿児島の水辺から 鹿児島の自然を記録する会編 南方新社
川の生物図典 リバーフロント整備センター編 山海堂
江津湖には元々、ニッポンバラタナゴという可憐な魚がたくさんいた。
全長3.5~5cm。
オスは繁殖期になるとその名のとおり、お腹部分がバラ色に、背中が青緑色になり、さらにスカイブルーの縦条が入る。
水通しのよい止水環境を好み、ドブガイやイシガイなどの二枚貝の中に産卵する。
実は現在の江津湖には、もはやニッポンバラタナゴはいないと言っていい。
ニッポンバラタナゴはかつて北部九州、熊本を含む西日本に広く分布した日本固有の淡水魚。
それが環境省レッドリスト(平成19年8月3日公表)で絶滅危惧IA類、熊本県レッドデータブックで絶滅危惧種にランクされてしまった。その理由は、中国、台湾、朝鮮半島原産の「タイリクバラタナゴ」が生息地に進入し、交雑が進んだためだ。タイリクバラタナゴが一匹でもその地に入れば、純系のニッポンバラタナゴはいなくなったも同然と言える。
ある情報によれば、時代が平成に入る頃まで江津湖にはタイリクバラタナゴが入っていなかったという。ということは、私が子供の頃にたくさん捕ったりしていた魚の中にも、純粋なニッポンバラタナゴがいたはずだ。
最近江津湖でバラタナゴと思われる魚を捕まえた。
わずかに流れのある、護岸が掘られて草が覆い被さったような場所に群れていた。
本当はニッポンなのかタイリクなのか交雑なのかは、DNAレベルで分析しないと分からない。



外見からはタイリクバラタナゴのように見えるが、実は全く別の魚だったりして。
正直いうとタナゴ類の同定は全く自信がない。
2009/09/05撮影
参考文献:
くまもとの希少な野生動植物(普及版) 平成11年3月 熊本県
新装版 山渓フィールドブックス2 淡水魚 山と渓谷社
決定版日本の外来生物 多紀保彦監修 財団法人自然環境研究センター編著 平凡社
全長3.5~5cm。
オスは繁殖期になるとその名のとおり、お腹部分がバラ色に、背中が青緑色になり、さらにスカイブルーの縦条が入る。
水通しのよい止水環境を好み、ドブガイやイシガイなどの二枚貝の中に産卵する。
実は現在の江津湖には、もはやニッポンバラタナゴはいないと言っていい。
ニッポンバラタナゴはかつて北部九州、熊本を含む西日本に広く分布した日本固有の淡水魚。
それが環境省レッドリスト(平成19年8月3日公表)で絶滅危惧IA類、熊本県レッドデータブックで絶滅危惧種にランクされてしまった。その理由は、中国、台湾、朝鮮半島原産の「タイリクバラタナゴ」が生息地に進入し、交雑が進んだためだ。タイリクバラタナゴが一匹でもその地に入れば、純系のニッポンバラタナゴはいなくなったも同然と言える。
ある情報によれば、時代が平成に入る頃まで江津湖にはタイリクバラタナゴが入っていなかったという。ということは、私が子供の頃にたくさん捕ったりしていた魚の中にも、純粋なニッポンバラタナゴがいたはずだ。
最近江津湖でバラタナゴと思われる魚を捕まえた。
わずかに流れのある、護岸が掘られて草が覆い被さったような場所に群れていた。
本当はニッポンなのかタイリクなのか交雑なのかは、DNAレベルで分析しないと分からない。



外見からはタイリクバラタナゴのように見えるが、実は全く別の魚だったりして。
正直いうとタナゴ類の同定は全く自信がない。
2009/09/05撮影
参考文献:
くまもとの希少な野生動植物(普及版) 平成11年3月 熊本県
新装版 山渓フィールドブックス2 淡水魚 山と渓谷社
決定版日本の外来生物 多紀保彦監修 財団法人自然環境研究センター編著 平凡社
上江津湖の砂泥底に埋もれている何かがいる。
大きな目玉でこちらを警戒している。


全長7~8cmの小型のカマツカだ。
コイ科カマツカ属。青森県と秋田県を除く本州、四国、九州に分布する。
河川の中流域~下流域、湖沼の、砂底や砂礫底に生息する底生魚。
全長20cmほどになる。
近年の江津湖は水もきれいになっているが、水底の砂や泥もきれいになっている。
夏にきれいな砂底の浅瀬をのぞくと、大きなカマツカがエサを砂ごと口に吸い込み、余分な砂を吐き出すという動作を繰り返している。右に左にと忙しく砂を吸い込んで、終わると一歩前進してまた同じ動作を繰り返す。
それで3歩前に練り餌を投げ込んだら、すぐに釣れた。

ちょっと馬面で、口の先に鯉のように一対のヒゲがある。
産卵期は5~6月。適度に流れのある浅瀬で、夜間に卵を砂礫底にばらまくように産卵する。
驚いたときには、目玉だけ出して砂に潜って隠れることもある。
2009/09/05撮影
参考文献:新装版 山渓フィールドブックス2 淡水魚 山と渓谷社
大きな目玉でこちらを警戒している。


全長7~8cmの小型のカマツカだ。
コイ科カマツカ属。青森県と秋田県を除く本州、四国、九州に分布する。
河川の中流域~下流域、湖沼の、砂底や砂礫底に生息する底生魚。
全長20cmほどになる。
近年の江津湖は水もきれいになっているが、水底の砂や泥もきれいになっている。
夏にきれいな砂底の浅瀬をのぞくと、大きなカマツカがエサを砂ごと口に吸い込み、余分な砂を吐き出すという動作を繰り返している。右に左にと忙しく砂を吸い込んで、終わると一歩前進してまた同じ動作を繰り返す。
それで3歩前に練り餌を投げ込んだら、すぐに釣れた。

ちょっと馬面で、口の先に鯉のように一対のヒゲがある。
産卵期は5~6月。適度に流れのある浅瀬で、夜間に卵を砂礫底にばらまくように産卵する。
驚いたときには、目玉だけ出して砂に潜って隠れることもある。
2009/09/05撮影
参考文献:新装版 山渓フィールドブックス2 淡水魚 山と渓谷社
下江津湖の最下流にある下江津橋付近に、濃い緑色が映る藻があった。
藻は右岸堤防下のマコモより深い方に、帯状に広がっていた。

2009/09/05撮影
泳いで採ろうとしたが、水深がよく分からず護岸に手がかりもなく危険だったため、そばにいたルアーマンに頼んで引っかけてもらった。

2009/09/05撮影

2009/09/05撮影
これはイバラモ科のイバラモ。
沈水性の一年草で下江津湖に生育する。今回初めて見た。

2009/09/05撮影
全体に堅い感じで茎はポキポキと折れやすく、茎も葉もギザギザで刺があった。
下部の節から根が出るという。
今回は見あたらなかったが、7~9月に花が咲く。
参考文献:
くまもとの自然シリーズ1 江津湖の自然 監修 熊本大学名誉教授 吉倉眞/発行 熊本生物研究所
藻は右岸堤防下のマコモより深い方に、帯状に広がっていた。

2009/09/05撮影
泳いで採ろうとしたが、水深がよく分からず護岸に手がかりもなく危険だったため、そばにいたルアーマンに頼んで引っかけてもらった。

2009/09/05撮影

2009/09/05撮影
これはイバラモ科のイバラモ。
沈水性の一年草で下江津湖に生育する。今回初めて見た。

2009/09/05撮影
全体に堅い感じで茎はポキポキと折れやすく、茎も葉もギザギザで刺があった。
下部の節から根が出るという。
今回は見あたらなかったが、7~9月に花が咲く。
参考文献:
くまもとの自然シリーズ1 江津湖の自然 監修 熊本大学名誉教授 吉倉眞/発行 熊本生物研究所
ヌマガエルはアカガエル科で体長3~5cm、九州の平野部では最もポピュラーなカエル。
江津湖にも普通にいる。
ツチガエルと似ているが、本種はイボがなく、腹面が白いところが異なる。
背中の中央に一本の白い線がある個体も多い。

水田付近に生息し、クモや昆虫、土壌動物を食べ、土の中で冬眠する。
よ~く見ると、口元の茶色の縦縞や、脇腹の緑色がなかなかハンサムだ。

繁殖期は5~8月。水田や水たまりなどに産卵する。
小さな卵塊が草に付着したり、水面に層状に浮く。
南方系のカエルで幼生(オタマジャクシ)は高温に強く、40℃近い水温でも生きていけるという。
ほ場整備が行われた水田では、田植え前には麦が植えられたりしていて水がないことが多い。それでこの時期を産卵期としているトノサマガエルは、平野部では産卵できずに激減している。
一方、ヌマガエルは田植えが行われた後も何度か産卵するらしく、非常にたくさん見かける。
そしてヌマガエルの多い場所にはそれを狙ってシマヘビやサギなどの捕食者も集まってくる。

写真の個体は下江津湖広木地区の公園で捕まえた。
2009/09/05撮影
参考文献:川の生きもの図鑑 鹿児島の水辺から 鹿児島の自然を記録する会編 南方新社
江津湖にも普通にいる。
ツチガエルと似ているが、本種はイボがなく、腹面が白いところが異なる。
背中の中央に一本の白い線がある個体も多い。

水田付近に生息し、クモや昆虫、土壌動物を食べ、土の中で冬眠する。
よ~く見ると、口元の茶色の縦縞や、脇腹の緑色がなかなかハンサムだ。

繁殖期は5~8月。水田や水たまりなどに産卵する。
小さな卵塊が草に付着したり、水面に層状に浮く。
南方系のカエルで幼生(オタマジャクシ)は高温に強く、40℃近い水温でも生きていけるという。
ほ場整備が行われた水田では、田植え前には麦が植えられたりしていて水がないことが多い。それでこの時期を産卵期としているトノサマガエルは、平野部では産卵できずに激減している。
一方、ヌマガエルは田植えが行われた後も何度か産卵するらしく、非常にたくさん見かける。
そしてヌマガエルの多い場所にはそれを狙ってシマヘビやサギなどの捕食者も集まってくる。

写真の個体は下江津湖広木地区の公園で捕まえた。
2009/09/05撮影
参考文献:川の生きもの図鑑 鹿児島の水辺から 鹿児島の自然を記録する会編 南方新社