杭柵護岸の奥に大きな腕を持ったテナガエビがいたので、
棒で突いて表に出てもらいました。
(夜行性なので昼間は物陰に隠れています)

E-620 ZD14-54mmⅡ(28mm) f6.3 1/180秒 ISO320

E-620 ZD14-54mmⅡ(22mm) f6.3 1/180秒 ISO320
ハサミの先のうぶ毛は短くまばらです。その他の特徴からしても、ミナミテナガエビのようです。

E-620 ZD14-54mmⅡ(47mm) f6.3 1/180秒 ISO320
有明海で生まれ、江津湖に上ってきたのでしょう。
食べても美味いはずです。
2018/4月撮影 江津湖にて
川の流れが強く当たる場所の物陰に、大きな腕(第2胸脚)を持ったテナガエビの仲間がいました。
オスのミナミテナガエビだと思います。

E-620 ZD14-54mmⅡ(54mm) f7.1 1/180秒 ISO500
江津湖でみられるテナガエビの仲間には、少なくともミナミテナガエビ、ヒラテテナガエビの2種がいるようです。
このうちミナミテナガエビは、神奈川県以南の日本から台湾に分布します。汽水域から淡水域までに生息する両側回遊種で、テナガエビよりも上流域に生息します。
体長は90-100mm。
木の葉状の額角上縁には10-11個の歯があり、下縁には2-3個の歯があります。
第2胸脚の腕節は長節よりも長く、第2胸脚全体は小さな棘で覆われます。また、オスの第2胸脚のハサミの表面には、短い毛がまばらにならびます。
若い個体やメスではテナガエビとの区別が難しいようです。
両種では胸脚の一番先端の節、指節の形態に差がみられ、ミナミテナガエビの方が短いことや、ミナミテナガエビは生きている時には、頭胸甲の側面に比較的はっきりとした3本の横縞模様がみられるといった特徴があります。
繁殖期は3~9月で、生活史はテナガエビに類似します。
これまで「テナガエビ」としてきたエビもよく見ると、ミナミテナガエビの特徴を持った個体がいることにようやく気付いてきました(笑。
そこはぼちぼち修正したいと思います。
江津湖で立派なテナガエビの仲間を発見すると、やはりうれしいです。
江津湖では熊本地震で崩壊した護岸の一部が、杭柵工などの多自然工法で復旧されているので、こうしたエビ類の棲みかとなることを期待しています。
2017/12月撮影 江津湖にて
参考:
・川の生きもの図鑑 鹿児島の水辺から(鹿児島の自然を記録する会編).2002.南方新社
・WEBサイト 番匠おさかな館の図鑑-大分県のいきもの-
2017.06.22 カテゴリ: 甲殻類
アメリカザリガニの脱皮
2013.05.01 カテゴリ: 甲殻類
テナガエビ(2013年4月)
通りがかりにウナギ釣りの人に出会った。
ポイントごとに仕掛けを使い分けていると言われた。
針は一つが市販品で、他の三つは手作りだった。

今日はウナギは釣れず、
獲物はモクズガニ(ケガニ)のようだ。
私の子供時代にも、
石垣のすき間などでドンコ釣りをしていると、
時々モクズガニが足を出すことがあった。
ほとんどこのカニを手にすることはなかったが、
時には餌で穴の外におびき出し、
まんまと網を被せることもあった。

モクズガニは甲幅60mmまでになる大型のカニで、
ハサミ脚の腕節の末端と掌節に長い柔らかな毛が密に生える。
特に大型のオスでは顕著で
英語では「手袋をしたカニ mitten crab」と呼ばれる。
河口から上流域、水田などに生息する。
10月から翌春の4月までの寒い時期が繁殖期。
淡水域で生活していた成体は、秋になると川を下り、
河口周辺で交尾産卵する。
ふ化したゾエア幼生は、3週間から1ヶ月間海で育ち、
再び川に戻ってから変態し稚ガニになる(両側回遊)。
約2年で性成熟し、寿命は5年以上。
近年、乱獲により小型の個体が多くなっていると言われる。
江津湖でも間違いなく減少している。
ここ3年ほどでモクズガニに出会ったのは、たった一回だけなのだ。
2012/07/28撮影 江津湖にて
参考文献:
川の生きもの図鑑 鹿児島の水辺から 鹿児島の自然を記録する会編 南方新社
"テナガエビはいつ頃が釣れるか"
と父に尋ねると、いつも
”麦の穂が実る頃”
と返ってくる。
テナガエビは、
北海道、琉球列島以外の日本全土に分布し、
体長は大きなもので約90mmになる。
5対の脚を持ち、
前の2対がハサミ脚となっている。
オスの第2脚は体長の1.8倍にもなり、
ハサミの内側に毛が密にある。


▲ 2010/04/17撮影
額角は木の葉状で、
上縁に10~14の歯が、下縁に2~4の歯がある。

▲ 2011/04/23撮影
江津湖では昼間は杭柵工や石垣のすき間、岩の下などの物陰に隠れている。
雑食性で、夜に這い出してきてエサをあさる。
春から夏の夜に、懐中電灯を持って行くと見つかる。


▲ 2011/04/08撮影
産卵期は5月下旬から9月中旬。
幼生期に海まで流され、
底生生活に移ってから河川を遡上する。
はるか昔の1980年代、
緑川にテナガエビ釣りによく連れて行ってもらっていた。
子供には難しいものだった。
上江津湖にて撮影
参考文献:
川の生きもの図鑑 鹿児島の水辺から 鹿児島の自然を記録する会編 南方新社
と父に尋ねると、いつも
”麦の穂が実る頃”
と返ってくる。
テナガエビは、
北海道、琉球列島以外の日本全土に分布し、
体長は大きなもので約90mmになる。
5対の脚を持ち、
前の2対がハサミ脚となっている。
オスの第2脚は体長の1.8倍にもなり、
ハサミの内側に毛が密にある。


▲ 2010/04/17撮影
額角は木の葉状で、
上縁に10~14の歯が、下縁に2~4の歯がある。

▲ 2011/04/23撮影
江津湖では昼間は杭柵工や石垣のすき間、岩の下などの物陰に隠れている。
雑食性で、夜に這い出してきてエサをあさる。
春から夏の夜に、懐中電灯を持って行くと見つかる。


▲ 2011/04/08撮影
産卵期は5月下旬から9月中旬。
幼生期に海まで流され、
底生生活に移ってから河川を遡上する。
はるか昔の1980年代、
緑川にテナガエビ釣りによく連れて行ってもらっていた。
子供には難しいものだった。
上江津湖にて撮影
参考文献:
川の生きもの図鑑 鹿児島の水辺から 鹿児島の自然を記録する会編 南方新社
江津湖でわりと水通しのよい場所の、
石垣の間や岸際の植物の下を探すと、
スジエビをよくみかける。
スジエビはテナガエビ科の一種で、
体長5cmほどと小型。

2010/04/17撮影

2010/04/17撮影
日本に広く分布し、
河川に限らず湖、池、沼などの主に淡水域に生息する。
テナガエビのように長い腕(第2胸脚)は持っていない。
体色は透明で、生きているときには腹部中央に1本の明瞭な横縞がある。
頭の額角(目の上から突き出た部分)の上縁には、3~8個の歯があり、
下縁には2個の歯がある。

2011/04/23撮影
繁殖期は3~10月で、盛期は6~7月。
日本の淡水産コエビ類の中で最も大きな卵を産む。
夜行性のため、夜に灯りで江津湖の水辺を照らすと、
目を光らせたスジエビが結構いる。
人が近づくと一応逃げるが、
そのうち相手の方から寄ってきて、足の上に乗ってくることがある。

2011/04/23撮影

2011/04/23撮影
食性は雑食で、動物の死骸や水草などを食べる、いわゆるお掃除やさん。
つり具屋さんでは最近、このスジエビを「モエビ」として
エサ用に売っているようだ。
参考文献:
かごしま自然ガイド 淡水産のエビとカニ 鈴木廣志・佐藤正典著 西日本新聞社
川の生きもの図鑑 鹿児島の水辺から 鹿児島の自然を記録する会編 南方新社
石垣の間や岸際の植物の下を探すと、
スジエビをよくみかける。
スジエビはテナガエビ科の一種で、
体長5cmほどと小型。

2010/04/17撮影

2010/04/17撮影
日本に広く分布し、
河川に限らず湖、池、沼などの主に淡水域に生息する。
テナガエビのように長い腕(第2胸脚)は持っていない。
体色は透明で、生きているときには腹部中央に1本の明瞭な横縞がある。
頭の額角(目の上から突き出た部分)の上縁には、3~8個の歯があり、
下縁には2個の歯がある。

2011/04/23撮影
繁殖期は3~10月で、盛期は6~7月。
日本の淡水産コエビ類の中で最も大きな卵を産む。
夜行性のため、夜に灯りで江津湖の水辺を照らすと、
目を光らせたスジエビが結構いる。
人が近づくと一応逃げるが、
そのうち相手の方から寄ってきて、足の上に乗ってくることがある。

2011/04/23撮影

2011/04/23撮影
食性は雑食で、動物の死骸や水草などを食べる、いわゆるお掃除やさん。
つり具屋さんでは最近、このスジエビを「モエビ」として
エサ用に売っているようだ。
参考文献:
かごしま自然ガイド 淡水産のエビとカニ 鈴木廣志・佐藤正典著 西日本新聞社
川の生きもの図鑑 鹿児島の水辺から 鹿児島の自然を記録する会編 南方新社
7月の梅雨明け直後の江津湖では,
サワガニが元気に活動していた。

芭蕉園の歩道を渡るサワガニ。

ぞうさんプール横の洗い場は,
小さな水場だが,よくサワガニが見つかるスポット。


沢の上流の方では,稚ガニを抱えた母ガニがいた。
母ガニを捕まえると,
数mmの稚ガニが1-2匹,ポロっと落ちて,単独活動を始める。
まだ行くな,
と言っても,勇ましく旅立っていく。
なので,触らない方がいい。
子供の頃は,
母ガニから稚ガニを全部洗い流したりして,
ん~! 残酷だった。

ハサミがなかなか立派なオス。

カニの「おうち」を造ってあげているところ。
逃がしてやれよ,というまでもなく,
全部逃げられていた。

2010/07/17-18撮影 上江津湖にて
参考:大阪府水生生物センターホームページ
サワガニが元気に活動していた。

芭蕉園の歩道を渡るサワガニ。

ぞうさんプール横の洗い場は,
小さな水場だが,よくサワガニが見つかるスポット。


沢の上流の方では,稚ガニを抱えた母ガニがいた。
母ガニを捕まえると,
数mmの稚ガニが1-2匹,ポロっと落ちて,単独活動を始める。
まだ行くな,
と言っても,勇ましく旅立っていく。
なので,触らない方がいい。
子供の頃は,
母ガニから稚ガニを全部洗い流したりして,
ん~! 残酷だった。

ハサミがなかなか立派なオス。

カニの「おうち」を造ってあげているところ。
逃がしてやれよ,というまでもなく,
全部逃げられていた。

2010/07/17-18撮影 上江津湖にて
参考:大阪府水生生物センターホームページ