2019.01.05 カテゴリ: 魚類
江津湖にて 2019年1月
冷え込んだ新年の熊本盆地。
江津湖では深みや湧水地を中心に、色々な魚を見ました。ただしコイ(飼育型)などの、国内外からの外来種も目立っています。
下の写真はジルティラピア(国外外来種)。

E-620 ZD14-54mmⅡ(54mm) f5 1/180秒 ISO160
タモロコ(国内外来種)。

E-620 ZD14-54mmⅡ(54mm) f5 1/60秒 ISO160
ゼゼラ(国内外来種)。

E-620 ZD14-54mmⅡ(46mm) f5 1/180秒 ISO160
オヤニラミ(国内外来種)。

E-620 ZD14-54mmⅡ(54mm) f4 1/180秒 ISO200
コイ飼育型(第3の外来種・国外外来種)。

E-620 ZD14-54mmⅡ(28mm) f5 1/60秒 ISO160
以下は、在来種と思われるムギツク、ウキゴリ、カマツカ、イトモロコ。

E-620 ZD14-54mmⅡ(54mm) f4 1/160秒 ISO200

E-620 ZD14-54mmⅡ(41mm) f4.5 1/125秒 ISO200

E-620 ZD14-54mmⅡ(32mm) f4.5 1/180秒 ISO200

E-620 ZD14-54mmⅡ(50mm) f5 1/60秒 ISO160
こちらも在来系統であって欲しい、フナです。
警戒心の強いフナですが、なんとか近づくことができました。

E-620 ZD14-54mmⅡ(42mm) f5 1/180秒 ISO200

E-620 ZD14-54mmⅡ(54mm) f5 1/180秒 ISO200
そのほか、1匹のカネヒラが泳いでいたのはとてもうれしかったです。ただ1匹のカネヒラに喜びを覚える時が来るとは、江津湖で遊びまわっていた子供の頃には思いもよらなかったことです・・・。
2019/1月撮影 江津湖にて
参考:
・2017 年度 市民公開講座 「第3の外来魚問題」— 人工改良品種の野外放流をめぐって — (日本魚類学会 2017 年 7 月)
・日本の自然水域のコイ:在来コイの現状と導入コイの脅威.シリーズ・Series 日本の希少魚類の現状と課題.魚類学雑誌 64(2):213–218(2017 年 11 月 25 日)
熊本市南区富合町にあった井樋橋。昨年の1月に父と訪れました。
平成28年熊本地震で全壊していました。

2017/1月撮影
慶長13年(1608年)に、加藤清正によって建設されたそうです。両岸の空石積護岸にわずかに面影が感じられます。
父が子供のころに、祖父のウナギ釣りに連れられてここまで来ていたらしい。祖父は緑川で脱皮直後の柔かいカニを捕まえて、それを餌にしていたとのこと。

2017/1月撮影

2017/1月撮影
下の写真は、復旧中の井樋橋。

2018/8月撮影
馬門石による伝統的で重厚な空石積構造から、量産型コンクリート化粧パネルを被せた、単なる水利施設に変身。チープ感に溢れ、非常に残念。

2018/8月撮影
下の写真は、井樋橋の近くにある、ミニパナマ運河とも言われる中牟田閘門。加勢川と緑川とを船が行き来するためのゲートです。

2017/1月撮影
2018.09.03 カテゴリ: 江津湖以外
アリアケギバチとオオヨシノボリ (江津湖以外)
熊本県内河川の中上流域に、アリアケギバチがいました。
全長が5cmもない幼魚で、3個体ほどが石の陰に隠れていました。
石を動かして泳ぎ出たところをようやくパチリ。

E-620 ZD14-54mmⅡ(54mm) f5 1/180秒 ISO160 自然光
もっと大きな成魚も2個体、岩の下のすき間に、ムギツクやオヤニラミと一緒に隠れていました。
アリアケギバチは最大で全長30cmほどになるナマズの仲間で、ギギやギバチと似ています。
河川中流域の流れが緩やかな場所や用水路などに生息します。夜行性で、抽水植物帯や、浮石、石垣のすき間などに潜みます。
分布は九州西部の福岡県那珂川から鹿児島県川内川、および宮崎県大淀川の九州固有種。
熊本県内では、緑川水系、菊池川水系、球磨川、杖立川に生息し、球磨川では国内外来種であるギギが侵入し本種と置き換わってしまったそうです。
江津湖にいても不思議ではありませんが、まだ見たことがありません。
同じ場所の早瀬には、オオヨシノボリがたくさんいました。

E-620 ZD14-54mmⅡ(43mm) f5 1/180秒 ISO160
オオヨシノボリは体長が10cm程度にまでなる大型種で、胸びれ基底上部に明瞭な黒色斑があり、尾びれ基底に暗色横帯があるのが特徴とされます。
ふ化仔魚はすぐに降海し、15~20mm程度に成長して河川を遡上する両側回遊型です。ダム湖等には陸封個体群もいるようです。
2018/9月撮影 熊本県内水路にて (江津湖以外)
参考:
・山渓ハンディ図鑑15 日本の淡水魚(編・監修/細谷和海、写真/内山りゅう).2015.山と渓谷社
・改訂・熊本県の保護上重要な野生動植物-レッドデータブックくまもと2009- 2009年9月 熊本県
2018.08.14 カテゴリ: 江津湖以外
ヤマメ (熊本県緑川水系)
緑川水系の上流の淵に、放流個体と思われるヤマメが泳いでいました。
全長15cmほどの小型の個体です。

E-620 ZD14-54mmⅡ(54mm) f3.5 1/180秒 ISO100
早瀬にはもう少し大きな、いわゆるヤマメらしいヤマメがいたのですが、警戒心が強く接近できませんでした。
ちなみに、小型のイワナの仲間もいました。もちろん、放流個体です。
ヤマメは、北海道、静岡以北の太平洋側、山口県以北の日本海側および大分県を除く九州に分布します。
一生のうち海へ下り大型化するものをサクラマス、淡水域で過ごすものをヤマメと呼びます。繁殖期は10月中旬から11月下旬。淵から瀬に移行する砂礫底が産卵場となります。河川では水生昆虫などの小動物を、海では小魚などを餌としています。
子供の頃からヤマメには憧れていました。
自分の力で初めて釣ったのは佐賀県の日本海側にあるとあるダム湖。大学生の時、夏の終わりに一人でキャンプをした時のこと。夕方薄暗くなってから、#20の毛バリでやっとかけたのでした。
いつかどこかで、ヤマメの繁殖行動を見てみたいものです。
2018/8月撮影 熊本県内河川にて
参考:
・山渓ハンディ図鑑15 日本の淡水魚(編・監修/細谷和海、写真/内山りゅう).2015.山と渓谷社