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2019.07.11    カテゴリ:  江津湖以外 

   梅雨の晴れ間にて(ニッポンバラタナゴ)

 
熊本のとある水路でニッポンバラタナゴを探しました。

ニッポンバラタナゴは、全長4~5cm。熊本ではビンタ、シビンタなどと呼ばれます。外来亜種タイリクバラタナゴに似ますが、タイリクバラタナゴと比べて側線有孔鱗数が少ない(0~5)傾向があります。種の同定には遺伝子分析が必要です。

繁殖期は3~9月で、ドブガイやイシガイなどに数粒の卵を産卵します。仔魚はふ化後20日程度で貝から浮出し、生後半年から1年で成熟します。雑食性。


ニッポンバラタナゴ190706-254(700)
E-620 ZD50mm Macro f5.6 1/320秒 ISO160 自然光



1942年にソウギョ、ハクレンなどの種苗に混じって日本に持ち込まれたとされる外来亜種タイリクバラタナゴとの交雑が進み、今では奈良県、大阪府、香川県、岡山県、九州北部の一部に残るのみだそうです。悲しいことに江津湖の個体群もタイリクバラタナゴと交雑してしまい、純系のニッポンバラタナゴはいないと考えられています。

ちなみに、昭和の日本画家堅山南風(明治20年~昭和55年)が大正15年(1926年)に郷里の江津湖畔で描いた「魚楽園」には、当時江津湖に生息していたニッポンバラタナゴらしい魚がカネヒラとともに描かれており、当時の様子がしのばれます。



2019/7月撮影 熊本県内水路にて(江津湖以外)
参考:
・山渓ハンディ図鑑15 日本の淡水魚(編・監修/細谷和海、写真/内山りゅう).2015.山と渓谷社
淡水魚図鑑(外来種)タイリクバラタナゴ 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所

2019.04.07    カテゴリ:  江津湖以外 

   麦畑とヒバリの声


天気がとてもよく、江津湖に行きたかったのですが諸事情で諦め。
子供らが部活から戻ってくるまで、福岡県内の伏流水のある水路へ。


水路の下流域。
直上にあるオオカナダモ地帯が濁りの粒子を沈降させ、水が澄みきっていました。
カゼトゲタナゴやアブラボテがいました。

カゼトゲタナゴ190406-026(700)
E-620 ZD50mm Macro f5 1/180秒 ISO200





水路を遡上して中ほど。
少し濁りが入っていましたが、二枚貝があるので産卵行動や腹黒のオスの闘争も見られます。

カゼトゲタナゴ190406-123(700)
E-620 ZD50mm Macro f5 1/180秒 ISO160

カゼトゲタナゴ190406-144(700)
E-620 ZD50mm Macro f5 1/180秒 ISO160





さらに遡上したところ。
澄んだ深みにカゼトゲタナゴがたくさんいました。ここにも二枚貝があります。

下の写真はラスボス的なオス。大柄で腹が黒く、物陰から時々貝があるらしいところをパトロールして占有しているようでした。
のどかなカゼトゲにしてはなかなか警戒心が強い個体です。

カゼトゲタナゴ190406-175(700)
E-620 ZD50mm Macro f5 1/180秒 ISO160


ここではそのほか、アブラボテ、バラタナゴ、ヤリタナゴ、フナ、オイカワ、モツゴ、イトモロコ、ミナミメダカ、ナマズを確認。
バラタナゴは複数個体を目撃。




バラタナゴです。

ニッポンバラタナゴ190406-204(700)
E-620 ZD50mm Macro f5 1/180秒 ISO160






水面を泳ぐミナミメダカ。

ミナミメダカ190406-232(700)
E-620 ZD50mm Macro f5 1/180秒 ISO160




2019/4月撮影 福岡県内水路にて

2017.10.06    カテゴリ:  江津湖以外 

   バラタナゴ


 
9月にカネヒラを撮影した水路では、バラタナゴの幼魚が群れていました。
今年の春に生まれた魚だと思います。

オオカナダモ表面の何かをつついて食べているようです。


バラタナゴ170909-2(700)
E-620 ZD14-54mmⅡ(54mm) f7.1 1/180秒 ISO250





ニッポンバラタナゴは、全長4~5cm、繁殖期のオスは真っ赤に色づき、熊本では、少なくとも私の親世代にはビンタ、シビンタの愛称で親しまれていました。
昭和の日本画家 堅山南風が江津湖で描いた魚楽園「朱(しゅ)ビンタ」には、カネヒラとともにニッポンバラタナゴらしい魚が描かれているので、昔の江津湖では小さいながらも存在感のある魚であったのだと思います。


平野部の細流や農業水路などの流れの緩やかな場所、浅い池沼などに生息します。

繁殖期は3~9月とタナゴ類の中では長く、ドブガイイシガイの中に数粒の卵を産みます。仔魚はふ化後20日程度で貝から浮出し、生後半年から1年で成熟するそうです。

バラタナゴ170909-1(700)
E-620 ZD14-54mmⅡ(54mm) f7.1 1/180秒 ISO250



バラタナゴの稚魚や幼魚は背鰭前縁の黒色斑が目立つのですが、カゼトゲタナゴのそれと比べるとやや小さ目です。


雑食性で付着藻類や小型の底生動物を食べます。


純系のニッポンバラタナゴは日本固有種で、本来は琵琶湖・淀川水系、大和川水系、山陽地方、四国北東部、九州北部に分布します。ただし外来種タイリクバラタナゴとの交雑が進み、自然界での存続は危機的です。
江津湖でもはっきりとした資料はないのですが、タイリクバラタナゴの遺伝子を持つ個体が入り込み、交雑が進んでいると考えられています。産卵に使う二枚貝とともに数が少ないです。


この写真は熊本県内の水路で撮影しましたが、果たしてニッポンバラタナゴなのでしょうか?


実は5月に同じ場所で、真っ赤なバラタナゴ2匹が目の前を通り過ぎていきました。この時にはうまく撮影できず、その赤が目に焼きついたまま、今年の繁殖シーズンが終わったのでした。



2017/9月撮影 熊本県内水路にて (江津湖以外)
参考:
くまもとの自然シリーズ1 江津湖の自然(監修/熊本大学名誉教授 吉倉眞).1986.熊本生物研究所
山渓ハンディ図鑑15 日本の淡水魚(編・監修/細谷和海、写真/内山りゅう).2015.山と渓谷社


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